【古本】『流れよ我が涙、と警官は言った』 フィリップ・K・ディック(サンリオSF文庫) 

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深夜の鰐
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サンリオ/1981 初版/324P
友枝康子 訳
解説:森下一仁
カバーイラスト:中西信行

 それはまったく不意だった。子飼いの歌手志
望マリリンが、彼を恨んでゼラチン状のカリス
ト海綿動物を投げつけたのだ。彼の胸に50本
の触手が食い込んだのをスコッチを浴びせて殺
したものの、何本かが体内に残ってしまったの
だ。失神、そして病院へ。ところがある朝、目
ざめてみると安ホテルの不潔なベッドだった。
胸から触手は消えていた。それだけではない。
3000万人のファンをもつTVのアイドル歌
手である彼タヴァナーは、身分証明書もなく、
世界中どこにもデータのない男になっていたの
である。1984年、警察国家アメリカのどこ
にも彼は存在していない、ということになるの
だ。だが、これはまだ悪夢の始まりでしかなか
った。ロサンゼルス警察は、彼が自分で自分の
データを消したと疑って二十四時間監視をはじ
めたのだ――
 洗練された構成力と強烈な想像力で、凶暴で
ぞっとするような近未来を描いたディックの傑
作中の傑作。



状態:三方にヤケ、カバーにスレ・ヨレ・小キズ・くもりなど
   相応の経年感あり。
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