『加藤唐九郎』作/井戸形 茶碗 径14.8cm 共箱 <260212004>

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賢祥堂美術
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06 Oct 12:05 (Tokyo)
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Description


(株)賢祥堂美術 オークション

Gallery KENSYODO Auction



作品画像紹介





作品データ


サイズ(cm) 径14.8×高7.2


状態良好です。


轆轤目を明確に残した腰張りの姿に、やや開き気味の口縁。
高台は低く踏ん張り、畳付は荒々しく削り出される。
いわゆる井戸形を標榜しながらも、
古井戸の単なる写しに終わらぬ、作者の意志が随所に滲む一碗である。

釉は枇杷色を基調とし、全体に細かな貫入が走る。
見込みから口縁にかけて流れる乳白の釉だまりは景色となり、
ことに腰回りの溜まりは柔らかい光を宿す。
釉調は一見おとなしいが、
近づけば鉄点が散り、胎土のざらりとした息遣いが現れる。
静と動、その両義性がこの碗の魅力を形づくる。

高台脇の梅花皮風の土味は、意図的に荒らされたものであろう。
削りの痕を隠さず、むしろ強調することで、井戸への憧憬を露わにする。
しかしその表情は作為を越え、焼成による自然の働きと呼応している。
唐九郎が終生追い求めた「桃山の気分」が、ここにも顔を覗かせる。

径14.8センチという堂々たる寸法は、
掌中に収まるというより、両手で受け止める趣。
茶溜まりは深く、抹茶を湛えれば釉景はいっそう引き締まるに違いない。
実用と鑑賞とを併せ持つ、茶碗本来の在り方を示す作である。

井戸を写すことは、単なる様式の模倣ではない。
土を選び、炎を制し、偶然を味方につける覚悟が要る。
本碗には、その覚悟の痕跡が確かに刻まれている。
古作への敬意と、自己の陶技への自負。
そのせめぎ合いが、この一碗を単なる再現作から一段引き上げている。



※タイトル末尾の数字は管理番号です。"




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