9月25日付、「溝口摂津守 直」が堀市郎左衛門に宛てた書状。
溝口摂津守は溝口家の分家筋にあたり、この書状では本家の溝口伯耆守(越後新発田藩主)が、無事に江戸から新発田城に帰国したことを祝福している。
【書状の内容】
・9月6日、伯耆守様が道中に何事もなく御城に着いたとのこと。めでたく思います。
・伯耆守様の消息を教えて下さり、ありがとうございました。
諱に「直」を含む溝口摂津守は、文化文政期(1800年代前半)に活動した溝口直静と、江戸前期~中期(1700年前後)に活動した溝口直道が知られている。
宛所の堀市郎左衛門は、溝口家の重臣として文化文政期に活動した。
したがってこの書状は溝口直静が、本家の新発田藩10代藩主・溝口直諒(1799~1858)の無事帰国を祝ったもの、と思われる。
【解読文】
御状令披見候、然者、
当月六日、伯耆守様御道中
無御滞被成御着城、
御内意目出度奉存候、
右ニ付預示、入御念志
存候、恐惶謹言、
九月廿五日 溝口摂津守 直(花押)
堀市郎左衛門様
【主要な参考文献】
『文政武鑑 2 (編年江戸武鑑)』柏書房、1983年
『新発田藩史料 第1巻』国書刊行会、1988年