アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974):
CD1:
1-3. チェロ協奏曲第1番
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/コンセール・ラムルー協会管弦楽団
4-6.チェロ協奏曲第2番
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/フランス国立放送管弦楽団
7-11. 協奏的組曲
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)
12-14. ハープ協奏曲
リリー・ラスキーヌ(ハープ)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/パリ・オペラ座管弦楽団
CD2:
1. トランペット、ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ
モーリス・アンドレ(トランペット)、アニー・ダルコ(ピアノ)
アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/コンセール・ラムルー協会管弦楽団
2-4. トランペット協奏曲第2番
モーリス・アンドレ(トランペット)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/コンセール・ラムルー協会管弦楽団
5-7. オンド・マルトノ協奏曲
ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/ORTFフィルハーモニー管弦楽団
8-14. エプタード
15. アリオーソ・バロッコ
モーリス・アンドレ(トランペット)、シルヴィオ・グァルダ(打楽器)
CD3:
1-4. フルート協奏曲
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)、アンドレ・ジョリヴェ (指揮)/コンセール・ラムルー協会管弦楽団
5-8. 協奏的組曲
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/パーカッション・アンサンブル
9. リノスの歌
マリー=クレール・ジャメ五重奏団
10-14. 5つの呪文
15. 呪文「イメージが象徴となるために」(フルート編)
ジャン=ピエール・ランパル(フルート)
16-19. セレナード
マリー=クレール・ジャメ五重奏団
CD4:
1-5. 5つの典礼舞曲
アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/フランス国立管弦楽団
6-9. ファゴット協奏曲
モーリス・アラール(ファゴット)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/フランス国立管弦楽団
10-17. 典礼組曲
ジャック・ジュイノー(指揮)/フランス国立放送合唱団女声セクション
ピエール・ピエルロ(オーボエ)、ロベール・ベックス(チェロ)、リリー・ラスキーヌ(ハープ)
18-22. 親密な詩
コレット・ヘルツォーク(ソプラノ)、アンドレ・ジョリヴェ(指揮)/ストラスブール・フィル
録音:1958-1978年
ERATO【フランス輸入盤】
フランスの現代作曲家アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)といえば、十二音技法や実験的音楽などを取り入れた前衛的な作風で知られています。音楽における人間性・抒情性の回復を目指し、メシアンらと「若きフランス」を結成、非ヨーロッパ的・原始的・神秘的傾向を持つ音楽を残しました。彼の音楽は難解であるにも関わらずファンが多く、それは彼の作品があまりにも独創的であり一度聴いたら忘れられないほどに印象深いものだからでしょう。ジョリヴェは打楽器や木管楽器を特に好み、様々な協奏曲や室内楽をたくさん残しており、このアルバムでは初演を担当した豪華ソリストたちの貴重な録音ばかりです。
1枚目のチェロ作品では、「チェロ協奏曲第1番」と「協奏的組曲」初演を行ったナヴァラのゴリゴリとした野性味と躍動感あふれる演奏が素晴らしく、「チェロ協奏曲第2番」の委嘱と初演を行ったロストロポーヴィチの流麗な演奏との対比も面白いものです。リリー・ラスキーヌの演奏する「ハープ協奏曲」も現代曲らしいワイルドさにハープが存外しっかり対応していおり、オーケストラと丁々発止のやり取りは緊迫感があります。
2枚目は、トランペットの作品をメインとしており、何といってもモーリス・アンドレの輝かしい音色と超絶技巧なくして成立しない名演ぞろい。ミュートを多用したエキゾチックなメロディとジャズ的な要素が強い「トランペット協奏曲第2番」は特に魅力的で、これぞジョリヴェを聴く醍醐味でしょう。「エプタード」と「アリオーソ・バロッコ」もトランペットと打楽器が織りなすパワフルな音楽で、かなりの難曲としても知られています。また、当時は新しい電子楽器であったオンド・マルトノを独奏楽器としてフィーチャーした「オンド・マルトノ協奏曲」も凄まじい音楽世界を拓いています。この世のものとは思えない不思議な音色のオンド・マルトノはスピリチュアル的な存在の精霊を表し、実存在のオーケストラとの対比が表現されているそうです。
3枚目はフルート作品を集めており、これらは大変な難曲であるにもかかわらず、現代のフルーティストには定番のレパートリーといってもよいほどポピュラーになっています。このアルバムに収められた「フルート協奏曲」や「協奏的組曲」、「5つの呪文」なども異国的・異教的音楽への傾倒を示しており、フルートの神秘的で聖なる響きを大いに利用しています。楽器の特性をとことん活かした巨匠ランパルの演奏も最高です。さらにジョリヴェ作品の中でも人気の高い「リノスの歌」や「セレナード」は、名ハーピストのマリー=クレール・ジャメの鬼気迫る切れ味の良い表現とねっとりとした怪しいサウンドも素晴らしいものです。
4枚目は、「典礼組曲」が非常に感動的で、オーボエを吹いているピエール・ピエルロがヘブライ風のメロディを見事に演奏しています。そよぐ風をイメージさせる涼やかなハープ、思索的なチェロ、はるか彼方から届く女声の祈りの声といった各楽器の音がせめぎあい心地良く纏わりつく様は、確かに他の作曲家の作品では味わえない快感です。名前はほぼ同じ「5つの典礼舞曲」は、ドロドロした野性味あふれる管弦楽曲で、熱帯雨林を思わせる湿度の高いサウンドがいかにもジョリヴェらしいところです。「ファゴット協奏曲」は、ファゴット奏者にとって新しい挑戦と表現の可能性を与えてくれる貴重なレパートリーのひとつであり、名手モーリス・アラールによる拡張奏法を多用した高度な演奏技術が披露されています。未開封新品です。