「森和」の桐下駄

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「森和」のラベルがある下駄は、「実用性と美しさを兼ね備えた、昭和中期の非常に上質な高級桐下駄」です。ラベルには「趣味の履物 森和」と書かれています。これは昭和中期頃に実在した、こだわりの和装履物を専門に扱っていた老舗の製造元、または高級卸問屋のブランドです。「趣味の履物」という冠言葉は、単なる量産品の作業用・日用品ではなく、お洒落や粋(いき)を楽しむための「着物通・こだわり派向けの上質な履物」にのみ使われた特別な表現です。表面を見ると、まっすぐで均一な美しい木目(柾目)が通っています。「台座(甲が乗る部分)には最高級の桐の柾目」を使い、「耐久性が必要な歯の部分」を緻密に接合した伝統技法で作られているように見受けられます。これは「天一(てんいち)」や「合わせ小町」などと呼ばれる高級下駄の仕立て方で、足が触れる表面にはもっとも美しく贅沢な「柾目」を100%見せつつ、硬く丈夫な木材を歯に使うことで、二本歯が摩耗しにくく長持ちするという、非常に実用合理的かつ技術の要る職人技です。昭和のデッドストック品としては奇跡的なコンディションで、 白い木肌に「ロウ引き(汚れ防止のワックス仕上げ)」のような美しいツヤが残っている 鼻緒の黒ビロード(天鵞絨)の毛並みが美しく、寝ていない 裏面の金具やラベルの文字が色褪せずクッキリ残っている。現代では非常に入手困難な日本の職人技の結晶です。実際に夏の着物や浴衣に合わせて粋に履きこなしていただくのも素晴らしいですし、歴史的なコレクションとして大切に手元に置いておくのにも十分な価値のある逸品です。
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