OLYMPUS SUPER WIDEFIELD
天体用 高精度・広視野 双眼装置
最大口径クラス大型プリズム採用
ハイエンドユーザー向け特別仕様
2インチ入射/31.7mm接眼
参考価格 OLYMPUS USA US$2,600
OLYMPUSの高級顕微鏡用SUPER WIDEFIELD双眼ユニットをベースに、天体観測用として製作した高精度・広視野型の双眼装置です。
本製品の最大の特徴は、一般的な顕微鏡用双眼部や天体用双眼装置よりも大きな光束を扱える、大型・大口径プリズムを採用していることです。
一般的な双眼装置では、内部プリズムの有効径が視野を制限するため、低倍率・広視野アイピースを使用すると周辺部が暗くなったり、視野の端がケラレたりする場合があります。
本製品はOLYMPUSのSUPER WIDEFIELD仕様として設計された大型プリズムを使用しているため、より広い光束を通すことができ、広視野観測を重視する方に適したハイエンド仕様となっています。
■ OLYMPUS SUPER WIDEFIELDの特徴
本製品が特に重視しているのは、
・大型プリズムによる広い有効光束
・広視野性能
・高コントラスト
・左右像の一致精度
・上下方向の光軸精度
・機械的剛性
・高倍率時の像の安定性
です。
単に「両目で見える」というだけではなく、広い視野を保ちながら、像のコントラストと細部の見え方を追求した双眼装置です。
月面全体、惑星、二重星、星団など、高倍率から中低倍率まで幅広く楽しみたい方に向いています。
■ 大型プリズム採用のメリット
双眼装置では、望遠鏡側から入ってきた光を内部のビームスプリッターおよびプリズム系によって左右に分配します。
この時、内部プリズムの有効径が小さいと、広い光束を十分に通すことができません。
特に、
・低倍率
・長焦点アイピース
・広視野アイピース
・大口径望遠鏡
との組み合わせでは、プリズム径の影響が大きくなります。
本製品ではSUPER WIDEFIELD用の大型プリズムを採用しているため、通常型の双眼ユニットよりも広い光束を確保しやすく、「双眼装置だから視野が狭い」という弱点をできるだけ抑えることを目的としています。
広視野を重視する方には、特に大きなメリットがあります。
■ OLYMPUS独自の高コントラスト系コーティング
LEICAやZEISSの光学系は、一般的に非常に自然な色再現を重視したコーティングが特徴です。
一方、OLYMPUSの高級光学系は、色再現だけではなく、コントラスト、輪郭、微細構造の認識性を重視したマルチコーティングが特徴です。
本製品にもOLYMPUSのSUPER WIDEFIELD系光学ユニットが採用されており、月面や惑星などの明暗差が大きい対象では、非常にシャープでコントラストの高い像を得やすい構成となっています。
特に、
・月面のクレーター
・月面リム周辺の微細地形
・木星の縞模様
・土星の環
・火星表面の濃淡
・二重星
などの観測に適しています。
色合いの自然さを最優先するLEICA系とは方向性が少し異なり、OLYMPUSは「見える細部をはっきり見せる」方向のキャラクターとお考えください。
■ 実際の評価について
これまで当方では、同系統のOLYMPUS SUPER WIDEFIELD双眼装置を約3台提供しています。
使用された方からは、「非常によく見える」という評価をいただいています。
特に大口径望遠鏡で月面・惑星を観測される方からは、コントラストと像の見やすさについて好評です。
■ 一般的な天体用双眼装置との違い
市販の一般的な天体用双眼装置では、
・軽量化
・小型化
・低価格化
・広い機種への互換性
が重視されています。
これに対して、本製品は、重量や大きさよりも、光学性能・プリズム径・光軸精度を重視しています。
そのため、初心者向けの軽量双眼装置という位置付けではありません。
特に、中~大口径望遠鏡で本格的に双眼観測を行う方を対象としています。
■ 光軸について
双眼装置で最も重要な要素の一つが、左右像の光軸一致です。
特に高倍率では、わずかな光軸のズレでも左右像が重ならなくなり、眼精疲労の原因になります。
左右方向のズレは人間の眼がある程度補正できますが、上下方向のズレは非常に補正しにくいため、特に重要です。
本製品は組み立て後に、
・レーザー校正器
・コリメーター
を使用して左右光軸を確認し、左右像が自然に一致するよう調整しています。
■ 双眼装置は水平にして使用してください
双眼観測では、左右の接眼部をできるだけ地面に対して水平にしてください。
人間の両眼視は、左右の眼が水平に並んでいる状態を基準として脳内で像を合成しています。
そのため、双眼装置を大きく傾けると、機械的な光軸が正しくても左右像を合わせにくく感じることがあります。
特に高倍率では、この影響が大きくなります。
■ 推奨する望遠鏡
本製品は特に、
・マクストフカセグレン
・シュミットカセグレン
・カセグレン
・その他バックフォーカスに余裕のある大口径望遠鏡
・経緯台式ドブソニアン
との組み合わせに適しています。
特に20~35cmクラス程度の中~大口径望遠鏡では、望遠鏡本体の分解能が高いため、本製品の性能を活かしやすくなります。
小口径望遠鏡でも使用できますが、望遠鏡本体の分解能や集光力が先に限界となるため、本製品と一般的な双眼装置との差が分かりにくくなる場合があります。
■ ニュートン反射で使用する場合【重要】
ニュートン反射望遠鏡では、一般的にバックフォーカスが少ないため、双眼装置をそのまま取り付けてもピントが出ない場合があります。
この場合、市販のバローレンズを使用すれば焦点位置を外側に移動させることができます。
しかし双眼装置では注意が必要です。
双眼装置内部には長い光路があるため、市販の2倍バローレンズを使用すると、バローレンズからアイピースまでの距離が通常より大幅に長くなります。
その結果、公称2倍のバローレンズでも、実際には約4~6倍程度まで倍率が上昇する場合があります。
すると、
・倍率が高くなりすぎる
・視野が極端に狭くなる
・像が暗くなる
・シーイングの影響が大きくなる
・低倍率観測ができなくなる
などの問題が発生します。
広視野が特徴のSUPER WIDEFIELD双眼装置で4~6倍という過大倍率になってしまっては、本来の性能を活かすことができません。
■ 専用リレーレンズについて
光路長が不足する望遠鏡向けに、専用リレーレンズをご用意しています。
市販バローのように倍率を大きくすることが目的ではありません。
不足したバックフォーカスを補正し、できるだけ低い倍率・広い視野のまま焦点を出すための光路補正レンズです。
用途に応じて、
0.3×タイプ
0.5×タイプ
をご用意しています。
専用リレーレンズを使用することで、2倍バローを使用した場合のような過大な倍率上昇を避け、SUPER WIDEFIELD本来の広い視野を活かしやすくなります。
専用リレーレンズ 別売 ¥8,000
■ ニュートン反射+赤道儀について
ニュートン反射を赤道儀に搭載した場合、観測対象によって鏡筒と接眼部の角度が変化します。
双眼装置は左右接眼部を水平にして使用することが基本ですが、ニュートン+赤道儀では、常に水平を維持することが困難です。
そのため、ニュートン反射+赤道儀は安定した双眼視にはあまり適していません。
ニュートン反射の場合は、経緯台式ドブソニアンの方を推奨します。
特にSky-Watcher Flextubeなどの伸縮式鏡筒は、光路長を調整できるため双眼装置との相性が良好です。
■ アイピースについて
本製品の最大の特徴は大型プリズムによる広視野です。
そのため一般的な双眼装置よりも、比較的広視野のアイピースを活かしやすくなっています。
ただし、極端な超広角アイピースでは、アイピース側の周辺収差や像面湾曲が目立つ場合があります。
高解像度と広視野のバランスを重視する場合は、見かけ視界50~70度程度の高品位な広角アイピースや、周辺像の補正に優れた高性能アイピースをおすすめします。
SUPER WIDEFIELDの大型プリズムを活かすため、視野の広さだけでなく、周辺像の収差、像面湾曲、アイポイントなども考慮してアイピースを選択してください。
■ 使用方法
① 望遠鏡の2インチ接眼部に本製品を差し込みます。
本製品は大型プリズムを使用しているため、一般的な軽量双眼装置より重量があります。
必ず接眼部の固定ネジを確実に締めてください。
② 左右の接眼部が地面に対して水平になるようにします。
③ 左右の接眼部を動かして眼幅を合わせます。
④ 左右の視野円が自然に一つに重なる位置に調整します。
⑤ 左右の視力差は視度調整機構で調整してください。
■ 光軸がずれているように感じる場合
実際には双眼装置の光軸ではなく、以下が原因の場合があります。
・双眼装置が水平になっていない
・眼幅が合っていない
・左右のピントが合っていない
・眼精疲労
・双眼視に慣れていない
・アイピース自体に偏心がある
市販アイピースには個体差によってわずかな偏心があるものもあります。
その場合は、両眼で覗きながらアイピースをゆっくり回転させ、最も左右像が一致する位置に調整してください。
■ 高倍率観測
本製品は広視野だけではなく、高倍率での使用も想定して調整しています。
月、惑星、二重星などの明るい対象では、望遠鏡の口径、光学精度、大気状態が許す範囲で高倍率観測が可能です。
一方、星雲・星団など暗い対象では20~100倍程度の低~中倍率の方が見やすい場合があります。
SUPER WIDEFIELDの大型プリズムは、特にこうした低~中倍率で広い視野を楽しむ観測でも大きなメリットがあります。
■ 双眼視のメリット
双眼装置は望遠鏡そのものの物理解像度を変化させるものではありません。
しかし、左右の眼から入った情報を脳内で統合することで、
・細かな模様
・低コントラスト部分
・月面地形
・惑星表面の濃淡
などを認識しやすく感じる場合があります。
また片眼だけで長時間観測するよりも、眼の負担を分散しやすいことも大きなメリットです。
■ 専用保管ケース
専用のハードケースが付属します。
防水・防塵・除湿保管対応。
ケース内部にシリカゲル等の乾燥剤を入れることで、プリズムや内部光学系のカビ対策ができます。
気圧調整バルブ付きのため、ケースが気圧差で開きにくくなった場合は、バルブを緩めて内部と外部の気圧を合わせてください。
大型プリズムを使用した高精度光学機器ですので、使用しない時はケースに収納して保管することをおすすめします。
■ 取扱上の注意
本製品はOLYMPUS顕微鏡用SUPER WIDEFIELD高精度光学ユニットを利用した天体用双眼装置です。
大型プリズムを使用した精密光学機器ですので、落下や強い衝撃には十分ご注意ください。
旧型の高級光学ユニットは交換部品の入手が困難な場合があります。
プリズムを破損すると修理費用が高額になる可能性がありますので、丁寧にお取り扱いください。
■ ご購入前に必ずご確認ください
本製品は、初心者向けの軽量・汎用双眼装置ではありません。
大型プリズム・広視野・高コントラストを重視した、ハイエンドユーザー向けの製品です。
特にニュートン反射で使用する場合は、
・バックフォーカス
・必要光路長
・接眼部ストローク
・使用するリレーレンズ
・架台方式
・接眼部角度
をご確認ください。
ご自身の望遠鏡でピントが出るか分からない場合は、購入前に望遠鏡の仕様をご確認ください。
■ 商品仕様
メーカー:OLYMPUS
モデル:SUPER WIDEFIELD
用途:天体観測用高精度双眼装置
ベースユニット:OLYMPUS SUPER WIDEFIELD顕微鏡用双眼ユニット
特徴:大型プリズム/広視野/高コントラスト
望遠鏡側:2インチ
接眼側:31.7mm
使用アイピース:31.7mm天体用アイピース
光軸:レーザー校正器・コリメーター確認済み
推奨望遠鏡:マクストフ/シュミットカセグレン/カセグレン/経緯台式ドブソニアン
専用リレーレンズ:0.3×/0.5×
専用リレーレンズ:別売 ¥8,000
付属品:専用防水・防塵・除湿ハードケース
参考価格:OLYMPUS USA US$2,600
■ 最後に
LEICA、ZEISS、NIKON、OLYMPUSなどの研究・業務用光学機器には、それぞれ異なる設計思想があります。
LEICAやZEISSが自然な色再現やニュートラルな像を重視するのに対し、このOLYMPUS SUPER WIDEFIELDは、広い視野と高いコントラストを大きな特徴としています。
さらに大型プリズムを採用することで、大口径望遠鏡の光束を活かしながら、双眼観測でもできるだけ広い視野を確保することを目的としています。
一般的な双眼装置では満足できない方、月面・惑星だけでなく星団や広視野観測も楽しみたい方、そして大口径望遠鏡の性能をできるだけ活かしたい方におすすめします。
OLYMPUS SUPER WIDEFIELDの大型プリズムと高コントラスト光学系を天体観測に活用した、ハイエンド仕様の双眼装置です。
これまで当方で提供した同系統の個体についても、非常によく見えるとの評価をいただいております。
広視野・高コントラスト・高精度を求める方は、この機会にぜひご検討ください。