1939年生れ、米国はイリノイ州インディアナポリス出身のジャズトロンボーン奏者にして作曲家としても知られるフィルラネリンの74年発となるソロ名義作としては通算2作目。オリジナルリリースはTribeからで本掲載版はそれの正規再発CD盤としてHeftyからリリースされていた2001年版。注目ポイントはLP盤には未収の発掘音源を3トラック22分の追加収録でこれも本編に迫るスゴイ演奏。これ以降も2021年にはLP盤とCD盤も同時再発されるなど、海外ではわりと人気の1枚。因みにオリジナルLP盤は状態が良ければ6ケタ価格なのも知られるところ。内容はソロ名義とは言っても別にトロンボーンのソロ作なんかでは全く無くて、通常のジャズコンボ編成を従えてのスタジオ録音。編成はベース、コントラバス、電子ピアノ、パーカッション、サックス、ホルン、トロンボーン、左右に振り分けられた2台のドラムスといった編成。いずれの奏者も70年代USジャズシーンのマイナーリーグで録音を残してはいるものの、オーヴァーグラウンドへの浮上ができない辣腕奏者集団といった感じ。因みにこの中では最も有名どころとなるのは、ドラムス奏者のジョージデイヴィッドソンで、こちらはポールバターフィールドブルースバンドのドラムスの人。一般的にはスピリチュアフフリーなブラックジャズ系の激レア盤なんて認識の本作も、演奏や楽曲の細部ではちゃんとループするリフ的なフレーズが中心にあったり、管楽器はモーダル基調だったりで、70年代の録音という事で言えば例えばニュークリアス、ソフトマシーン、エルトンディーンナインセンスなんかにも共通するジャズロック感覚が濃厚にあって、その筋の好き物もビックリの内容。特に1曲目の14分の大作なんかはサイケデリックに裏返ったカオスティックなエルトンディーンナインセンス、2曲目と3曲目はニュークリアスでしょ?って趣。PHIL RANELIN the time is now(hefty)