中江嘉男・作、上野紀子・画による 『幻実論 ILLUREALISM』です。
『ねずみくんのチョッキ』で知られる中江嘉男・上野紀子夫妻による、一般的な絵本とは大きく異なる、幻想的かつ思想性の強い私家版アーティストブックです。
表紙には、
「Please open this book after 2040.
この本は2040年以後に開いて下さい」
とあり、刊行時点から“未来の読者”を意識した、非常にコンセプチュアルな構成となっています。
本文では「有の世界」「無の世界」「有限」「無限」「存在」「現実」「幻実」といった哲ーマが展開され、写真、コラージュ、タイポグラフィ、幻想的な人物像を組み合わせながら、現実とは何か、存在とは何かを問いかける内容となっています。
日本語と英語を併記し、
「本当の現実とは『無の世界』」
「見える世界は『有限の世界』」
「無の世界には無限・永久・永遠が存在する」
といった独自の思想が、ビジュアルとともに展開されます。
単なる画集や絵本というよりも、哲学・幻想美術・写真・コラージュ・造本を融合した実験的な作品集と呼ぶべき一冊です。
見返しには、中江嘉男・上野紀子両名の直筆サインが入っています。
黒地に銀色で記された署名も、本書全体の造本・美意識とよく調和しています。
前出の『ST氏の手紙』『チコの時空間旅行』『Empty』などと同様、中江嘉男・上野紀子夫妻の知られざる幻想的・シュルレアリスム的創作世界を示す作品であり、通常の児童書作家としてのイメージとはまったく異なる側面を見ることができます。
中江嘉男・上野紀子のコレクターはもちろん、幻想美術、シュルレアリスム、アーティストブック、コンセプチュアルアート、実験出版、私家版に関心のある方にもおすすめです。
市場で見かける機会の少ない作品と思われ、さらに夫妻両名の署名が揃った個体という点でも魅力があります。
状態につきましては、経年による多少のスレ、キズ、汚れ等がございます。 詳細は掲載画像をご確認のうえ、ご入札ください。
本体サイズは、縦 30.5㎝ × 横 25.5㎝ (若干の誤差はご容赦ください)。
“よみネコ”くんは、身長12cm。大きさの参考になさってください。 |