阿南惟幾陸軍大将遺愛刀『備前福岡一文字・号阿南一文字』伝来添状付属 昭和史に残る大傑作刀 本邦初公開のうぶだし品 陸軍軍刀拵付属
福岡一文字派は鎌倉時代初期の則宗を始祖とします。その則宗は
後鳥羽上皇が諸国の名工を集めて作刀した御番鍛冶の筆頭に選ばれて
います。彼が最高の栄誉に浴した事で福岡一文字派は鎌倉時代中期に
かけて隆盛を迎えます。その華麗なる作品は大いに称賛され同時代、
京都の粟田口派と双璧をなした名工集団です。現在においても
その華麗な作風は多くの人々を魅了しています。
この刀は鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差目立たず、重ね厚く、反り
高くついて、いかにも豪壮ですが格調高さも兼ね備えた見事な姿をして
いると思います。鍛えは小板目肌よくつみ、地沸が細かについて、映りの
現れる非常に美しい鍛えになっていると思います。刃文は丁子刃を焼き
華やかに乱れて、小沸がついて、足や葉が入って、砂流しかかり、
明るく冴えた刃を見事に焼き上げていると思います。帽子は乱れ込んで
います。表裏に棒樋があります。茎は大磨上無銘です。陸軍軍刀拵が
付属しています。阿南惟幾陸軍大将遺愛品で大将とゆかりのあった陸軍の
高級将校が終戦直後に形見として受け取り、近年まで保管されていた
一振りです。本邦初公開、令和8年登録のうぶ出し品です。阿南大将の
経歴と人柄を記した添状が付属しています。阿南大将は鈴木貫太郎内閣で
陸軍大臣を務め、終戦時に陸軍の暴発を防ぎ、昭和20年8月15日の早朝に自決しています。
これは政府高官で最も早い自決と言われています。昭和天皇の信任も厚く、
その人柄は多くの人望を集めました。終戦間際に徹底抗戦を主張したのも
陸軍の暴発を防ぐための方便で、終戦の聖断が下ると従うまでと主張し
クーデターを防いでいます。阿南大将は当時としては大柄な身長170㎝と
されこの軍刀も軍刀としては長寸である二尺三寸四分となっています。
当時の平均身長から軍刀刀身は二尺二寸前後が多くなっています。まさに大将の
愛刀に相応しい風貌を備えている一文字を代表する名刀であると思います。
長さ/70.9cm 反り/2.0cm
元幅/31.8mm 元重/7.8mm 先幅/21.3mm 先重/5.5mm 刀身のみの重量750g
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