主な作品集に『世紀末建築』(講談社)、『Architecture Fin-de-siecle』(Taschen America Lic)、『オペラ座 OPRA de PARIS』(文献社)、『LIGHT-SCULPTURE-PHOTOGRAPHY』(ASSOULINE/MEP)など。作品制作の一方で、カルティエ、ドン ペリニヨンなどの世界的メゾンの日本人初ブランディングコンサルタントとして様々なプロジェクトを手掛ける。2017年、プラハ国立美術館での世界初となる大規模展覧会を実現させる。
1989年制作の『光の庭』(北海道恵庭市)は、1ヘクタールのサッポロビール恵庭工場の庭に設置された光の彫刻。光と音楽がコンピュータで制御されシンクロし共鳴効果をもたらしている作品。2000年にはパリ市依頼のプロジェクトによりサンマルタン運河地下道内に『Echos de lumire』を常設。プリズムによって生まれる虹の光が音の響きと共に地下道の石壁を伝う。2001年、パリ写真美術館の屋外空間に『庭園Niwa』が常設される。2003年、ヨーロッパ文化首都イベント『リール2004』の一環として、『Portail de lumire』を制作。2004年、写真全シリーズを展示した回顧展『田原桂一 光の彫刻』が東京都庭園美術館にて開催された、写真だけでなく美術館内や庭を使い「光」を使ったインスタレーションも行なった。その時制作された、『光の門』は青山通りにある株式会社ワールドの庭に常設されている。2006年にはパリ第七大学新校舎の外壁デザイン『Physique』、マルセイユのブッシュ‐ド‐ローヌ県立図書館の外壁プラン光の彫刻『Ode a la Mediterranee』など、建築とのコラボレーションで光の表現領域を拡大。その他にも都市空間での光の設置プロジェクトを数多く制作している。2008年、銀座の中央通りに完成したGINZA888ビルの基本設計および総合プロデュース。イオ・ミン・ペイが設計したカタール王国、国立イスラム美術館の開館記念事業にてアートディレクション、写真集を出版。2014年にはパリ・ヨーロッパ写真美術館にて回顧展を開催。2016年何必館・京都現代美術館にて『光の表象 田原桂一 光画展』を開催。
2009年に株式会社 KTPを設立、アーティストからの視点を活かし建築に力を注ぐ。フランス、サントロペの歴史あるHotel le Beauvallonの改装プランをディレクション、また沖縄県宜野座村リゾート開発プロジェクトも始動。2010年、建築に新しい価値を加えたモジュールハウスシステム『CUBE CUBE』を開発。 日本だけにとどまらず世界を舞台に写真、映像、ブランディング、建築と多方面に活動し続けている。