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国訳本草綱目・17冊/16世紀末に出版された薬草を中心とした医学書・博物誌である・貴重な資料が満載された古代中国の文化を知る宝庫である
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06/08/2024 22:37 PM (Tokyo)
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06/01/2024 22:37 PM (Tokyo)
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国訳本草綱目・17冊/16世紀末に出版された薬草を中心とした医学書・博物誌である・貴重な資料が満載された古代中国の文化を知る宝庫である
商品説明
国訳本草綱目・17冊/16世紀末に出版された薬草を中心とした医学書・博物誌である・貴重な資料が満載された古代中国の文化を知る宝庫である
国訳本草綱目・全15冊と附図2冊 昭和54年 復刻版 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
新注序
木 村 康二
○「本草綱目」の成立ち
「本草綱目」とは、中国の明朝の篤学者李時珍がそれまでの中国の薬物の文献を整理し、さらに従来の 本草書にないもので当時使われた薬物を加えて撰した大著作である。
中国の薬物(漢薬)を扱う書物を本草書と呼ぶ。最初の本草書は「神農本草(経)」であるが、その撰 者名も成立年代もまた内容そのものも明確ではない。ただ梁の陶弘景が「神農本草」はかくあるべしと して整理し、神農本草の薬物(動植鉱物界の天然物)を上薬一二○、中薬一二○、下薬一二五、合わせ て三六五品を選び、それ以前の文献に記され、または当時用いられていた神農本草収載外の薬物、いわ ゆる名医副品から三六五品を選び記したものを名医別録と呼び、合わせて七三〇品を記述し、注を附し たものを「本草経集注七巻」としてまとめた。後世清の孫星術やわが森立之が復元を試みた「神農本草 経」はこの陶弘景の三六五品目に整理したものに止まり、後世にいう「神農本草経」は、陶弘景以前に 遡って記述をしていない。
唐政府は、蘇敬等の専門家に命じて「本草経集注」の増補訂正を試み、八五○品目を論述した「新修 本草」を撰した(西暦六五九)。これが、一般に「唐本草」とも呼ばれ、わが国にも伝えられ、桓武天皇 の御代に典薬寮に詔して「新修本草」を学習させたと伝えられる(七八七)。 「宋代、「開宝新詳定本草」(九七三)、「開宝重定本草」(九七四)が撰せられ、九八四品目が論述され、嘉祐年間更に増補訂正が行なわれた(一〇六〇)。
宋の唐慎微が、それまでの本草が本文と図経とが別になっているのを不便とし、また多くの文献をも 合わせ、増補訂正し、一七四六品目を論述した(一○九一~三)。
宋の大観年間に艾成がそれを校定して上梓した(一一○八)が、これが「経史証類大観本草」略して、 「大観本草」で、後にそのま、伝えるもの、他、曹考忠が更にそれを校定した「政和新修経史証類備用本草」 (一一一六)、また花宗爽が自説をまとめた「本草衍義」(一一一六)の記文をその各項末尾に添加した。 「重修政和経史証類備急本草」(一二四九)、また、金に追われた南宋の王継先が勅命を奉じて校定し、筆 録のままで残った「紹興校定経史証類備急本草」(一一五六)等があり、その後重刊本等数多く出た。
明の孝宗の勅命で劉文泰が勅を奉じて、多くの専門家を動員して大改定を行なった「本草品彙精要」 (一五〇五)は形式を整えたもので、明の本草動向を知るのに貴重な資料であるが、孝宗の崩去により、 これも筆録本が朝廷の書庫に眠ってしまい、清代に至るまで全く日の目を見なかった。 「明の碩学李時珍は、従って「本草品彙精要」を知らず、全く独自に、それまでの伝えられた本草文献に不満 を覚え、また金、元から明に渉る医薬に対する態度の変化に副うように考え、旧来の文献の雑然と収録して あるものを適宜削除しながらも、多くの新しい文献を収録し、また旧伝になく当時行なわれた薬物を加え、 凡そ一九○○品目に及ぶ動・植・鉱物界の薬用天然物を新しく考えた区分に分け補正論述した(一六五七)。
○本書で附加した「本草綱目拾遺」
それから一七五年を経て浙江省銭塘の植学敏が「本草綱目」に対する意見を正誤とし にない清代の生薬を「本草綱目拾遺」として編撰した。これは必ずしも全く新しい品ではなく、例えば綱目までの人参の類に、参条、参髮、参葉、人参子、珠参、太子参、罹浮参、西洋参、東洋参等、当時 の新しい品名を挙げて記し、清代の生薬を知るのによい資料なので、綱目に添えて国訳したものである。
○新注校定について
李時珍の整理および説述には相当問題があるが、それはできる範囲内でわれわれの注で正すつもりで ある。とにかく、李時珍の仕事はそれまでの本草の整理と明代の生薬の大集成で、また明代における薬 に対する態度も宋代までのものと異っており、それ等の経緯を知るためにも貴重な遺産である。これは 単に和漢薬、東洋の医学・薬学の研究資料というに止まらず、中日文化交流の面からも貴重な資料であ る。約四〇年前に理学博士白井光太郎先生はその国訳を監修・校註され、筆者も薬学的面からの頭註を 協力した。それがこの原本、「頭註国訳本草綱目」である。筆者はその後ずっと漢薬の基源を正す仕事を 研究の主幹として来たし、和漢薬の化学成分等の研究も進み、中国においても中葯志、葯材学等の撰著 も現われ、前国訳にあきたらない点もあり、「頭註国訳本草綱目」の重刊を機会に、現代の良智が協力し てできるだけ補正し、旧著をさらに有用な内容にしたいと努力した。
この第十三冊と第十四冊において、本来の「本草綱目」に添え加えた「本草綱目拾遺」は「本草綱目」には ない、清代に通用した新しい標題、品目のもので、原本ではほとんど注がない。これも、その後の研究 あるいは調査で注を附けることのできるようになったものは、できるだけ注を附けた。
第十五冊の索引も、原本では、現在の動植物名からのものはなかったが、今回は新に作って附加した。 しかし、これで完璧になったとはいえないので、これを土台にしてさらに研究を積み、さらに良い進んだ内容を志したい。(一九七三・一月)
「本冊本草綱目附図は、国訳本草綱目の補遺として、1596年金陵本と1885年光緒合肥張紹○刊本の、それぞれ図の部分を翻刻として収める。」
「本草綱目は今を去る四百数十年前、中国時代の碩学・李時珍によって著された本草書として空前絶後と称される全五十二巻の大著で、動植鉱物の博物学的研究、医学薬学上の理論・経験はもとより、さらには文学・美術・宗教その他、社会百般にわたり、貴重な資料が満載された古代中国の文化を知る宝庫である。」
『本草綱目』(ほんぞうこうもく)という書物は中国で16世紀末に出版された薬草を中心とした医学書であり、博物誌でもあります。博物誌というのは、今日の植物図鑑に似てはいますが、いわゆる自然界産物の百科事典として、材料を広範囲に記述したもので、医療に使われる植物を中心にして動物、鉱物までを系統的に集めて、解説を加えた本です。しかも、各材料には図も挿入されています。
項目は一定のスタイルに従って、簡潔に説明が加えられております。日本には江戸時代17世紀早々に到来しており、徳川家康が利用していたとも言われております。膨大な書物で、1960年に新註を加えて出版された『国訳本草綱目』は、かつての百科事典のごとく大きな本が15冊で構成されております。
お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。ゆうぱっくでの発送となります。
ゆうメール(通常のポスト投函になります。追跡番号はありません。)またはゆうぱっく(追跡番号あり・送料はゆうメールとは異なります。)での発送になります。
中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。外傷傷、汚れ、しみ。ページ小黄ばみ、しみ。2-3冊ぱらぱらとめくった感じでは、書込み・線引き等見当たりませんが、見落としあればご容赦ください。ご理解の上、ご入札ください。 もちろん読む分には問題ありません。138042
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新注序
木 村 康二
○「本草綱目」の成立ち
「本草綱目」とは、中国の明朝の篤学者李時珍がそれまでの中国の薬物の文献を整理し、さらに従来の 本草書にないもので当時使われた薬物を加えて撰した大著作である。
中国の薬物(漢薬)を扱う書物を本草書と呼ぶ。最初の本草書は「神農本草(経)」であるが、その撰 者名も成立年代もまた内容そのものも明確ではない。ただ梁の陶弘景が「神農本草」はかくあるべしと して整理し、神農本草の薬物(動植鉱物界の天然物)を上薬一二○、中薬一二○、下薬一二五、合わせ て三六五品を選び、それ以前の文献に記され、または当時用いられていた神農本草収載外の薬物、いわ ゆる名医副品から三六五品を選び記したものを名医別録と呼び、合わせて七三〇品を記述し、注を附し たものを「本草経集注七巻」としてまとめた。後世清の孫星術やわが森立之が復元を試みた「神農本草 経」はこの陶弘景の三六五品目に整理したものに止まり、後世にいう「神農本草経」は、陶弘景以前に 遡って記述をしていない。
唐政府は、蘇敬等の専門家に命じて「本草経集注」の増補訂正を試み、八五○品目を論述した「新修 本草」を撰した(西暦六五九)。これが、一般に「唐本草」とも呼ばれ、わが国にも伝えられ、桓武天皇 の御代に典薬寮に詔して「新修本草」を学習させたと伝えられる(七八七)。 「宋代、「開宝新詳定本草」(九七三)、「開宝重定本草」(九七四)が撰せられ、九八四品目が論述され、嘉祐年間更に増補訂正が行なわれた(一〇六〇)。
宋の唐慎微が、それまでの本草が本文と図経とが別になっているのを不便とし、また多くの文献をも 合わせ、増補訂正し、一七四六品目を論述した(一○九一~三)。
宋の大観年間に艾成がそれを校定して上梓した(一一○八)が、これが「経史証類大観本草」略して、 「大観本草」で、後にそのま、伝えるもの、他、曹考忠が更にそれを校定した「政和新修経史証類備用本草」 (一一一六)、また花宗爽が自説をまとめた「本草衍義」(一一一六)の記文をその各項末尾に添加した。 「重修政和経史証類備急本草」(一二四九)、また、金に追われた南宋の王継先が勅命を奉じて校定し、筆 録のままで残った「紹興校定経史証類備急本草」(一一五六)等があり、その後重刊本等数多く出た。
明の孝宗の勅命で劉文泰が勅を奉じて、多くの専門家を動員して大改定を行なった「本草品彙精要」 (一五〇五)は形式を整えたもので、明の本草動向を知るのに貴重な資料であるが、孝宗の崩去により、 これも筆録本が朝廷の書庫に眠ってしまい、清代に至るまで全く日の目を見なかった。 「明の碩学李時珍は、従って「本草品彙精要」を知らず、全く独自に、それまでの伝えられた本草文献に不満 を覚え、また金、元から明に渉る医薬に対する態度の変化に副うように考え、旧来の文献の雑然と収録して あるものを適宜削除しながらも、多くの新しい文献を収録し、また旧伝になく当時行なわれた薬物を加え、 凡そ一九○○品目に及ぶ動・植・鉱物界の薬用天然物を新しく考えた区分に分け補正論述した(一六五七)。
○本書で附加した「本草綱目拾遺」
それから一七五年を経て浙江省銭塘の植学敏が「本草綱目」に対する意見を正誤とし にない清代の生薬を「本草綱目拾遺」として編撰した。これは必ずしも全く新しい品ではなく、例えば綱目までの人参の類に、参条、参髮、参葉、人参子、珠参、太子参、罹浮参、西洋参、東洋参等、当時 の新しい品名を挙げて記し、清代の生薬を知るのによい資料なので、綱目に添えて国訳したものである。
○新注校定について
李時珍の整理および説述には相当問題があるが、それはできる範囲内でわれわれの注で正すつもりで ある。とにかく、李時珍の仕事はそれまでの本草の整理と明代の生薬の大集成で、また明代における薬 に対する態度も宋代までのものと異っており、それ等の経緯を知るためにも貴重な遺産である。これは 単に和漢薬、東洋の医学・薬学の研究資料というに止まらず、中日文化交流の面からも貴重な資料であ る。約四〇年前に理学博士白井光太郎先生はその国訳を監修・校註され、筆者も薬学的面からの頭註を 協力した。それがこの原本、「頭註国訳本草綱目」である。筆者はその後ずっと漢薬の基源を正す仕事を 研究の主幹として来たし、和漢薬の化学成分等の研究も進み、中国においても中葯志、葯材学等の撰著 も現われ、前国訳にあきたらない点もあり、「頭註国訳本草綱目」の重刊を機会に、現代の良智が協力し てできるだけ補正し、旧著をさらに有用な内容にしたいと努力した。
この第十三冊と第十四冊において、本来の「本草綱目」に添え加えた「本草綱目拾遺」は「本草綱目」には ない、清代に通用した新しい標題、品目のもので、原本ではほとんど注がない。これも、その後の研究 あるいは調査で注を附けることのできるようになったものは、できるだけ注を附けた。
第十五冊の索引も、原本では、現在の動植物名からのものはなかったが、今回は新に作って附加した。 しかし、これで完璧になったとはいえないので、これを土台にしてさらに研究を積み、さらに良い進んだ内容を志したい。(一九七三・一月)
「本冊本草綱目附図は、国訳本草綱目の補遺として、1596年金陵本と1885年光緒合肥張紹○刊本の、それぞれ図の部分を翻刻として収める。」
「本草綱目は今を去る四百数十年前、中国時代の碩学・李時珍によって著された本草書として空前絶後と称される全五十二巻の大著で、動植鉱物の博物学的研究、医学薬学上の理論・経験はもとより、さらには文学・美術・宗教その他、社会百般にわたり、貴重な資料が満載された古代中国の文化を知る宝庫である。」
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